2015年11月23日
広島土砂災害現場


所要があって広島に行ったので、昨年に起こった土砂災害の現場を訪れてみました。
この災害は2014年8月20日未明の局地的な短時間大雨によって住宅地後背の山が崩れ、大規模な土石流が発生して74名もの死者を出したものです。
今回訪れたのは安佐南区八木三丁目の現場です。
災害から一年3ヶ月が経過しておりましたが、現場は災害復旧工事の最中でした。県営住宅は住む人も疎らで廃墟のようになっており、一角に慰霊碑ができていましたので手を合わせてきました。

当時、この災害をテレビで見て疑問に思ったことは、どうしてこんなに大規模に土砂が流れたか・・・でした。今回現場に来て、やはり想像していた通りだったと思いました。現場は沢伝いに奥へ奥へと住宅地が開発されていったのですが、そこは土地の傾斜がかなり大きい場所でした。
テレビでは傾斜がどのくらいなのか判りませんでした。道路をダンプカーが走っている画像で勾配が判ります。多分15%くらいでしょうか、クルマがやっと登れるくらいですね。人が歩いて登ってもキツかったですから。この附近には断面が小さい雨水排水の縦断側溝が沢山あり、大雨の時にはかなりのスピードで流れて一直線に最下部の河川に落ちるようになっていました。こういう形状では短時間の大雨では側溝蓋が飛んで水が溢れてしまいます。背面の高い山が住宅地に近く、雨水が一機に流れ出ると危険だなと感じました。


どうしてこんな急峻な場所に住宅地が形成されてしまったのか・・・また、砂防ダムやしっかりとした排水路が作れなかったのか・・・事が起こってしまってからの疑問は尽きませんが、まさか起こらないであろうという思いが要因であったのかもしれません。最近の自然現象は「まさか」が多いですからねぇ。
Posted by 日本ホームプロダクト(株) at 10:33│Comments(0)
│時事あれこれ