2014年05月27日
人手不足

牛丼チェーン店や居酒屋チェーン店で、アルバイトが集まらないという。
で、アルバイトの時給がぐんぐん値上がりしているらしい。それでも集まらないので、店を閉める、営業時間を短くするという事態になっている。突然の人手不足、なんでだ? ちょっと前までは仕事がなくて人が余っている・・・という状態ではなかったか。将来的な人手を確保するためにアルバイトを正社員にするという大手アパレル企業もあらわれた。まったくの労働力の売り手市場になってしまった。それも突然に。
アベノミックスの成果なのか、円安で製造業とりわけ輸出依存型産業が軒並みの好業績。リーマンショック以前の業績を超えてしまった企業もある。ほんの1年半まえを思い返せば、こんな状態になるなんて想像もしなかっただろう。確かに景気が良くなってくれることはありがたい。でも、この様変わりさには、ちょっと恐怖を感じる。
何故だろうか。現在の好景気の基礎にあるものが、過去20年にもおよぶデフレ経済によっておこなわれてきた低賃金化、短期雇用体系、長労働時間の恩恵によるものだとすれば尚更だ。まだ景気がよくなっているという実感が薄いのは自身の給与が上がっていないから。これで給与が上がってゆくと、次にくるものは物価の値上がりとインフレである。給与が上がって物価が上がらないなんてことには決してならない。だから、給与が上がったら、今まで締めてきたきた財布の紐は少し緩めないと、経済が廻ってゆかなくなってしまう。貯蓄に走っていけないのである。
こうなると、あっという間に不動産は値上がりすることになる。本当にびっくりするくらい短期間に。すでにその予兆は昨年から出始めていて中心街や山手・広沢・蜆塚では恐ろしいことになりはじめている。価格は需要と供給のバランスなので、物件が無いとなれば値上がる仕組みだ。
さらに拍車をかけるのが、先の労働力不足である。特に3Kの代名詞である土木建設業は作業員が集まらない。若者が入ってこないから高齢化が急速に進んでいる。今回は消費税アップが拍車をかけてしまった。仕事はあるのに施工できる会社が無いのだ。この10年来の不景気で国も地方も税収不足になって公共事業を絞りに絞った結果、多くの土木建設業が倒産・廃業してしまった。浜松でもしかり。体力がある建設会社だけが生き残り、中小規模の会社は激減した。東日本大震災の影響もある。出稼ぎの労働者は長期に安定した仕事があり、賃金が高い東北地方に向かう。浜松では防潮堤工事で天竜から中田島までの土砂運搬でダンプカーが大活躍。となると、ダンプカーが不足してしまい、他の工事にクルマが回らない。運賃値段も上がる・・・ 中古のダンプカーは無く、新車で何千万円もするものが数年待ちの状態ってオカシイでしょう。
ともあれ、私たちはそんな状況のなかで、お客様に喜ばれる宅地を供給すべく努力を怠らないようにしてゆきたいと考えております。(長読ありがとうございました)